神戸市長田区のOKAZU行政書士事務所の佐野雄一です。
神戸市長田区を中心に、相続や遺言書作成、農地転用などのご相談を承っています。
遺産を分割してしまうと事業の継続が困難になる場合、一定期間、遺産分割を禁止することはできるのでしょうか。
たとえば、A男さんには妻B子さんと、D郎・E娘・F助の3人の子どもがいるとします。
A男さんは、現在F助さんと共に祖父の代から続く家業を営んでおり、事業に使用する不動産がA男さんの資産の大部分を占めています。
このような場合、相続が発生してすぐに遺産分割を行ってしまうと、事業に必要な不動産が分散してしまい、家業の継続が難しくなるおそれがあります。
そこで、A男さんが「私が亡くなった後、5年間は遺産分割をしないように」と遺言しておきたい、というケースが考えられます。
遺産分割の禁止は可能?
被相続人は 遺言によって、遺産全体または一部の財産について、一定期間「遺産分割を禁止」することができます(民法908条①)。
ただし、次の点に注意が必要です。
✔ 遺産分割を禁止できるのは「相続開始から最長5年間」
5年を超えて禁止する内容の遺言を作成した場合でも、法律上、有効なのは5年間のみ となります。
✔ 必ず「遺言」で行う必要がある
生前の契約や覚書などで「遺産分割を禁止する」と決めても、法的効力はありません。
禁止期間を設けたい場合は、必ず遺言書で記載します。
まとめ
家業の維持・事業承継のためには、遺産分割を一定期間ストップし、事業環境を安定させることが有効な場合があります。
ただし、禁止期間は最大5年、そして「遺言でしかできない」という点が重要です。
遺産分割の禁止を含む遺言書の作成は、文言や構成によって効力が変わる繊細な部分です。
遺言書の作成等でお困りでしたらOKAZU行政書士事務所までお気軽にご相談ください。


