口がきけない、耳が聞こえない、目が見えないという方は遺言書を作成できるのでしょうか?

相続関連

神戸市長田区のOKAZU行政書士事務所の佐野雄一です。
神戸市長田区を中心に、相続や遺言書作成、農地転用などのご相談を承っています。

口がきけない・耳が聞こえない・目が見えない方も、遺言書を作ることはできます。

「口がきけない」「耳が聞こえない」「目が見えない」などの理由で、「自分には遺言書を作れないのでは?」と不安を感じる方もいらっしゃいます。

しかし、ご安心ください。これらの場合でも、法律上きちんと遺言を残す方法が認められています。


◆ 口がきけない方の場合

① 自筆証書遺言

問題なく作成できます。
口がきけないことは、自筆証書遺言の作成に支障はありません。

② 公正証書遺言

通常は遺言者が「口述」で内容を伝える必要がありますが、口がきけない方は次の方法で代えることができます。

  • 通訳人による通訳
  • 自書による意思表示

公証人は、この方法を用いたことを公正証書に記載します。

③ 秘密証書遺言

申述(口頭での申込み)に代えて、

  • 通訳人の通訳による申述
  • 封紙への自署
    によって作成が可能です。

◆ 耳が聞こえない方の場合

① 自筆証書遺言

問題なく作成できます。

② 公正証書遺言

「読み聞かせ」に代えて、「閲覧(読ませること)」で内容を確認できます。
また、通訳人の通訳によって遺言者に伝える方法も認められています。
通訳を用いた場合は、その旨を公証人が記載します。

③ 秘密証書遺言

耳が聞こえなくても、「自己の遺言書である旨」や「筆者の氏名・住所」を申述できれば作成可能です。


◆ 目が見えない方の場合

① 自筆証書遺言

全文・日付・氏名を自書できることが条件です。
そのため、これらを自書できない場合は自筆証書遺言は作成できません。

② 公正証書遺言

一見難しそうに思えますが、実際には作成可能です。
遺言者が口頭で内容を伝え、公証人が筆記したものを遺言者と証人に「読み聞かせ」て内容を確認する形で作成します。
判例上も、目の見えない方が公正証書の当事者になれることが認められています。

③ 秘密証書遺言

遺言書の本文を点字で記すことも可能です。
自署できる方であれば、有効な遺言書として認められます。


◆ まとめ:公正証書遺言がおすすめ

いずれの場合でも、最も確実で安全なのは公正証書遺言です。
公証人が内容を確認し、通訳や代替手段を用いて正式に作成できます。

口がきけない方・耳が聞こえない方・目が見えない方も、安心してご自身の思いを形にすることができます。

お困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。